セキュリティ専門家になるために。

「ごそごそ動く」でお世話になっている、まっちゃだいふくさん(URL:http://d.hatena.ne.jp/ripjyr)の日記のエントリに「セキュリティ専門家という職業の現状」(URL:http://d.hatena.ne.jp/ripjyr/20091020/1256022130)があった。これは、三輪信雄さんという、セキュリティ分野では有名な人が書いたコラム記事を引用して書いたエントリである。(今は元記事はexpireされている)。
これを見ると、「セキュリティ専門家は必要とされてはいるが、職業として成り立ってはいない」ということがかかれている。また、「セキュリティを志望する者はそのスキルパスを考えてほしい」ともかいてある。
これには、僕も賛成する。そして、少なくとも日本において「セキュリティ専門家」を目指すとすれば、これを見ている学生(っていないはずだけど)には、まずは「警察庁を目指せ」といいたい。「セキュリティ」にコストをかけることが、特に今のご時勢では躊躇されることが多い。そして、民間だけで、セキュリティ分野の専門家のパスを築いていくのは、生半可な努力ではできないだろう。そして、それくらいの努力ができる人は、皮肉な言い方をすれば、警察庁のキャリア公務員になるくらいの力は十分に備えていると思う。同じ努力をした場合でも、すべて民間のキャリアパスを通った場合と、政府機関、ましてや警察庁というキャリアパスを通った場合では、特に一般の人々に対する印象は、まさしく天と地ほどちがってくる。「専門家」としてのインパクトは劇的にちがうだろう。ましてや、「警察庁のキャリア」というと、ある種の「威嚇効果」すらあるかもしれない。
 ちなみに、「キャリア」といっても、「事務職」はまさしくとんでもない努力をする必要があるが、「技術職」であれば、極端な努力をする必要もないかもしれない。理工系の学生であれば、日々の勉強をしっかりやり、さまざまな場所に参加し、いろんな人との交流を深める。そして、さまざまなことに興味をもって日々を暮らしていく。多分、それで十分かもしれない。技術系であれば、たとえばセキュリティキャンプに参加したようなレベルの学生であれば、それこそ、「努力した」という意識すらしなくても、「普段やってることだけ」でも十分あもしれない。ただし、理工系の場合、出世はある程度まででとまる。とはいっても、県警の本部長くらいまでは十分にいけるけれども。とはいうものの、そこまでしっかりキャリアパスを考えてるひとは、出世がとまるまでとどまっているとも思えないが。